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当プロジェクトの研究内容
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Kyoto Model とは
当プロジェクトでは心筋細胞のシミュレーションモデルKyoto Modelを開発しています。
1980年に柳原・野間・入澤によって、世界で初めての実験値に基づく心ペースメーカモデルが発表されました。
その後、パッチクランプ法や、単離された一つの心筋細胞を使った研究成果を含めて1997年頃から心室筋細胞モデル、洞房結節細胞モデルの開発に着手し、2003年には現在のKyoto Modelの概形が完成しました。
我々はこの Kyoto Model を基礎として、生体機能を追加し、さらに高度な心筋細胞モデルの開発、薬剤応答評価などの研究を進めています。

下の図は Kyoto Model の概略を示しています。現在の Kyoto Model では膜興奮、細胞内イオン動態、収縮、細胞内pH調節、細胞呼吸、ミトコンドリア、エネルギー代謝をシミュレーションできます。
Kyoto Modelの特徴は、
1. 心室筋細胞モデルと洞房結節モデルで共通のイオンチャネルゲーティングを用いている
2. 収縮力の計算を含む
3. イオン濃度を変えた生理学実験の再構成が行われている
4. 定常状態が確立している
という点にあります。
Kyoto Modelの概略図

細胞機能の部品化
細胞はイオンチャネルや解糖系に関する酵素など様々な機能タンパク質の集合として捉えることができます。
そこで、Kyoto Modelでは、分子実体に基づいて構築したイオンチャネルなどの機能要素を、心室筋細胞モデルと洞房結節モデルとで共通に用いています。
これらの機能要素は、ある種の細胞に依存する変数を変えるだけで他の細胞モデルへ適用させることが出来ます。
汎用細胞シミュレーションプラットフォームの概念
当プロジェクトで開発しているシミュレーションシステムでは、下の図のようにKyoto Modelを、その機能要素(図中の□)と、それぞれが関わる変数(図中の○)との入出力関係に分解して、それらをソフトウェア部品として組み合わせることでシミュレーションを行います。
Kyoto Modelを構成する機能要素のクラス図 Kyoto Modelを構成する機能要素の相関図

細胞モデルから臓器モデルへ
心臓の心室は主に心室筋細胞の集合でできています。つまり、心室筋細胞一つずつの挙動が心臓全体の働きに影響を与えていますし、 逆に心臓全体の挙動がそれぞれの心室筋細胞の動態に影響を与えます。そこで、当プロジェクトでは、心臓全体の臓器モデルと心筋細胞モデルである Kyoto Model を組み合わせることで、より実心臓に近い拍動心臓シミュレーションを目指しています。
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